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国税庁より平成27事務年度における相続税の調査の状況が公表されています。
注目すべき重加算税の賦課件数は1,250件、申告漏れが指摘された件数のうち重加算税が賦課された割合は12.8%となっています。
国税庁が昨今力を入れているのが海外資産絡みの事案です。
資料情報や相続人・被相続人の居住形態等から海外資産の相続が想定される事案など、海外資産関連事案については、本事務年度においても積極的に調査を実施するとされています。
もう一つ力を入れているものが無申告事案です。
無申告事案は、申告納税制度の下で自発的に適正な申告・納税を行っている納税者の税に対する公平感を著しく損なうものであることから、資料情報の更なる収集・活用など無申告事案の把握のための取組を積極的に行い、的確な課税処理に努めるとされています。
周知のとおり、相続税は、平成27年1月1日より基礎控除が引き下げられ、課税対象者が増加することから関心が高まっています。
しかし、残念ながら今回公表された平成27事務年度に行われている調査の対象は、改正前の平成25年に申告された事案が主な対象となっています。
したがって、改正の影響は数値にはまだでてきません。
改正の影響が統計に表れるのは平成29事務年度となります